タワーマンションの固定資産税を見直しへ

●評価額は変わらず税額按分で補正

マンションの各戸の所有者が負担する固定資産税は、次の流れで算出されます。

  @一棟の固定資産税評価額を算定

 ⇒A一棟の固定資産税額を計算

 ⇒B一棟の固定資産税額を各所有者の専有面積に応じて按分し課税

原則はBのように、一棟の固定資産税額を各戸の所有者の専有面積に応じて税額を按分し、それぞれの税額が決まります。ですが、専有部分の天井の高さや附帯設備等に著しい差異がある場合は、各戸の税額按分の割合を補正する規定があります。(地法352等)。

今回の見直しでは、固定資産税評価額の算定方法ではなく、こうした税額按分を補正する地方税法の規定を改正、又は新たな補正方法を定める条文を新設するなどし、階層に応じて税額を補正するといったことが検討されているようです。

つまり、一棟の固定資産税評価額や税額は変わらず、各所有者が負担する税額按分の段階で補正がされる模様です。

●相続税のタワマン節税封じにはならない模様

タワーマンションの税の問題を巡っては、固定資産税だけでなく相続税でも指摘されます。マンションの相続税評価額は、一棟の固定資産税評価額を基に各戸の専有面積に応じ按分して算出します。その固定資産税評価額と市場価格とのかい離を利用するのが"タワマン節税"です。

今回の固定資産税の見直しでは、上記のとおり各所有者が負担する固定資産税額は階層に応じ補正されますが、固定資産税評価額そのものには影響しない模様で、これだけでは相続税のタワマン節税封じにはならないでしょう。タワマン節税への対応については、引き続き財産評価基本通達の見直しの検討をするようです(3383等)。通達改正の際にはパブコメがされます。

【参考】マンションの相続税評価額の算定方法(評基通2,3,11,89等)
マンション(区分所有建物とその敷地)の価額=区分所有建物の価額+敷地(敷地権)の価額
*区分所有建物の価額=建物の固定資産税評価額(1棟の建物全体の評価額を専有面積の割合で按分して
 各戸の評価額を算定)
*敷地の価額=マンションの敷地全体の価額(路線価方式又は倍率方式で評価)×共有持分(敷地権割合)

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